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とある出前寄席、打ち合わせから本番当日の様子を。

2026年08月04日 20:00

清生の会では、演者が自ら出向いて落語を披露する「出前寄席(でまえよせ)」を承っております。落語の出張公演です。
この出前寄席について、あるご依頼主さんとの出前寄席の打ち合わせから、本番当日の流れを、以下参考までに記してみました。


〜打ち合わせの流れ〜

【問合せを頂く】

こちらのご依頼主様からは、清生の会ホームページの問合せフォームにご連絡を頂きました。

「◯◯町内会の役員をしている◯◯と申します。◯月◯日(土)、午前中に、地域の集会所でお茶飲みサロンがあります。その出し物として、落語を披露していただけますか?」



【清生の会からお返事】

スケジュールを確認したところ、お伺い出来そうです。
いくつか確認させて頂きたい事もありましたので、清生の会からお返事を差し上げました。

「この度はご依頼頂きありがとうございます。◯月◯日、お伺いさせて頂きますので宜しくお願い致します」
「いくつか確認させて頂きたい事と、お願いしたい事がございます。まず、会場となる集会所の住所はどちらでしょうか? また、落語は何分程口演すれば宜しいでしょうか? 駐車場や着替えのお部屋はお借り出来ますか?……」

過去にあった失敗なのですが、会場の場所を伺った際、おおよその場所と目印だけで現地に向かった際、見当違いの場所に向かってしまった事がありました。その時は少し早めに自宅を出発していたので、待ち合わせの時間にはなんとか間に合いましたが。やはり正確な住所の確認は必須と反省した次第です。

また、落語を何分口演するかで、当日までにどんな演目を準備・稽古しなければいけないかが決まります。
落語一席は短いと10分から15分程度、長いと30分から40分程度と、演目によってかかる時間が違います。

落語を披露する時間を、例えば30分頂けた場合、

「10分程度の自己紹介や簡単な落語の説明、フリートーク(マクラ)」+「20分程度の落語一席」

といったような構成で臨みます。

60分たっぷり時間を頂ける場合、

「10分程度の自己紹介や簡単な落語の説明、フリートーク(マクラ)」+「20分程度の気軽に楽しめる落語一席」+「30分程度の聞き応えのある落語一席」

という、ボリュームのある構成で臨みます。

当日皆さんに楽しんで頂けるよう、演目の候補を考え、しっかり稽古をして臨みます。



【よく聞かれる質問】

打ち合わせをさせて頂く中でよく聞かれる質問はズバリこちらです。

「謝礼はいくら用意すれば良いですか?」

ホームページにも記載してあるのですが、基本的にボランティアとして活動しておりますので、出演料は不要です。
ただ、自宅からかなり距離があり、例えば高速道路で1時間以上かかる等、交通費がかかる場合にはその分を負担して頂けると非常に有り難いです。

ただ、交通費を負担して頂けないと出前寄席をお引き受けしない、という事はありません。また、謝礼の有無で手を抜いたりもしません。

私にとって落語を披露する機会を作って頂けるのは非常に有り難い事で、やはり人前で落語を披露するからこそ趣味として楽しめるのです。自宅で独りでぶつぶつ落語喋っていても正直張り合いがありません(自宅で稽古するのも、これはこれで楽しいひと時ではありますが)。

余談ですが、昔ある依頼主さんから高額なギャラを提示して頂いた事がありました。
「これなら、もう少し足せば東京からプロの落語家さん呼べますから、是非そうして下さい! もし私で良いのであれば当日出演させて頂きますが、でもこの金額はとても受け取れません!」
大慌てでお断りの連絡をしました。

もしきちんと予算を組めるのであれば、是非東京(あるいは大阪)からプロの落語家さんを呼んで下さい。
東京の落語家さんの団体である「落語協会」「落語芸術協会」「三遊亭円楽一門会」のホームページを見ると、地方への芸人派遣についての問合せページがあります。ある程度予算が組める場合は、やはりきちんと修行をしたプロの本物の落語に触れてみて欲しい、一落語ファンとしてはそう思います。

ただ、そこまでの予算が無い・いきなり本物を呼ぶのはなんとなくハードルが高い…という場合は、一度私で試してみて下さい。



【打ち合わせ完了】

何度か担当の役員さんとやり取りさせて頂き、詳細が決まりました。

この時はメールのやり取りだけで詳細が決まりましたが、もし事前に会場の下見や顔合わせが必要であれば、直接お伺いして打ち合わせさせて頂く事も可能です。

あとは当日に向けて、私は体調管理と稽古に励むのみです。



〜出前寄席当日〜

いよいよ本番当日です。

この日の予定としては、

10時00分から集会所に地域の皆様がお集まりになる

10時15分サロン開始のご挨拶

10時20分落語会開演

10時50分落語会終演、その後お茶飲みサロンとして、皆さんでお茶やお菓子を頂きながらの交流会

11時20分お茶飲みサロン終了

11時30分役員の方の閉会のご挨拶があり、解散

以上のようなタイムスケジュールでした。



【落語会の準備・設営開始】

10時には集会所にお客様を出迎える形になりますので、この日は9時に集会所に集まり、落語会の準備をさせて頂きました。

落語用の舞台(高座といいます)は、高さがないと後ろのお客様が見えません。
演者は座布団の上に正座をして落語を演じます。後ろのお客様からでも、演者が座っている座布団がちゃんと見えるくらいの高さは必要です。
落語は身振り手振りをして、色んな演技を高座の上で行います。それが全てきちんと見えるのが理想です。声さえ聞こえれば良い・顔だけ見えれば良いという訳ではありません。

清生の会では、洗車台として売っている天板の広い脚立3つとベニヤ板を組み合わせて高座の代わりにしています。その上に緋毛氈を掛けて、座布団を乗せています。
この高座の搬入と設置で約15分ほどかかります。

この日の会場はそれなりに広さのある会場でしたので、マイクをお借りしました。
(清生の会でマイクの用意は出来ないので、会場付帯の備品でマイクがある場合はお借りしています)
そのマイクの音量調節、落語会の流れの確認・打ち合わせ・簡単なリハーサルで20分程かかりました。

その後、私が着物に着替えるのに15分ほど。

清生到着から落語会の準備完了まで、多少幅はありますが、やはり1時間は掛かります。
ですので、この日はサロン開始の1時間以上前の9時に準備を始めさせて頂きました。



【落語会開演】

さて、集会所に地域の方々が集まり、いよいよ落語会開演。

落語会の場合、演者が高座に上がる際に三味線太鼓のお囃子が流れるとぐっと雰囲気が良くなります。
出囃子のCDとラジカセは清生の会で準備出来ますので、この日も持参しておりました。
この出囃子のCDの操作を、役員の方にお願いしました。私が高座に登場し、皆様にお辞儀をするタイミングで曲を止めて貰うように操作をして頂きました。会が始まる前にリハーサルをしたお陰でタイミングもバッチリでした。

また、今回は役員さんと打ち合わせさせて頂く中で、おそらく落語を観るのが初めてという方が多そうだというので、今回「落語を楽しむ5つのコツ」というチラシを配布させて頂きました。

これは私が作成した、落語を観るのが初めてという方向けの、落語を楽しむポイントを簡単にまとめたものです。
こういったものがあると、多少は敷居を低くして楽しんで頂けるかな、と思いまして。

10分ほど落語の楽しみ方や簡単な解説を最初にさせて頂き、その後落語を一席披露。
この日は20分ほどの古典落語を口演させて頂きました。長屋の住民が一騒動起こす、滑稽でなるべく笑いの多い演目を選びました。
優しいお客様が多く、お陰様でこの日は楽しい落語会となりました。

終演後、着物から普段着に着替え、イベント終了後に片付けし撤収。

お陰様で事故や怪我も無く、この日は無事に出前寄席を終える事が出来ました。

落語を楽しむ 5つのコツ

清生の会作成、落語が初めてという方向けの「落語を楽しむ5つのコツ」チラシです。お客側は勿論、(素人ながら)演者側の気持ちもある程度分かる私だからこそ作れる、落語を楽しむポイントをごく簡単にまとめてみました。

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